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逃げたなら


さよならと言って失せた
あの真白い光
後には何もない黒だけが残って
僕は僕でさえもなくなる

終わりのない閉じ込めも
限りのない開き放ちも
全部同じ
転がるように夢を見る
僕は夢を見るだけだから

瞼に残る残像が
夢を邪魔して
不機嫌な僕は 何も持たない
空に手を振って 力なく下ろした
何も見えない ただ何もない黒

何に手を振ったんだろう

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おいしい


お腹が減って 手当り次第に食べていたら
いつのまにか 君の足を口にいれていました
震えて僕を抱きしめる君は 足から滴らせて

僕は食べていました
その滑らかな肌を飲み込んで
足りなくて
食べていました

うなじにかかる髪が綺麗だったから
僕は食べていました
一本ずつ 奥歯ですりつぶして
喉の奥に流れていって

食べていました
最期のひとかけらを中に滑りこませて
震えて僕を抱きしめる腕がないのに気づき
目から滴らせて

焦がれることすらも 億劫になり
僕は何も食べなくなりました

今でも思い出すのは その味でした

曇天


町の通り
風がぴゅうと吹き 木がさんざめく
外界から閉ざす灰色の壁
叩いても 叩いても

町の通り
ひび割れたコンクリート かすれた白線
どこまでも続いていく灰色の道
辿っても 辿っても

重い曇天 雨は降らない
重い曇天 日は射さない

失恋

甘噛みの23時は前髪を切る
のたうちまわってからさようなら
これで終わり、これで終わり

落ちるわたしではないもの
剥がれて吸い込まれていく
多すぎるから余分に剥がしとこう
露わな赤いわたしの中身
触れたらまだ痛いから そっとしてね

苦虫を噛み潰した23時は前髪も切る
真っ赤に焼ける視界と高揚
飛んで 大気圏で 燃えて
流れ星は消える運命
後追いの身投げ 大気圏へ身投げ
燃えながら 切なさで 焦げた

失恋のショックで前髪 も 切り、必要以上に忘れようとして、最終的に大気圏で身投げする女の子です。

水中

息をしても大丈夫
息をしても大丈夫
ゆっくりとゆっくりと体を開いて
息をしても大丈夫
ゆらゆらと揺れる髪の先を見て
ぼんやりと霞む手を見て
本当は溺れるんじゃないかと
その手を喉元に添える
息をしても大丈夫?
細い首を でこぼこの喉仏を
かたちどった
躍動する命も 流動する意思も
すべてここにある
息をしても大丈夫

がぽりといって 体内に流れ込み
一体化して消えてしまうのかもと
その一部となってしまうのかもと
口を手で硬く蓋をした
息をしても大丈夫?
たゆたう光はこぼれ落ちて
境界線を 殻の上を 転がって
息をしても大丈夫

吐き散らし


女の子 ひとり
指で歯列なぞる
1 2 3 4 5 6 7
指で口内なでる



破裂するように押し広げ圧して
どこまでも伸ばす伸ばす伸ばす
手を全部突っ込んで突っ込んで突っ込んで
広げる広げる広げる喉
一本の道 一本の筒 空洞が体内と繋がる
腹から正義 胸から愛 吐け 吐き出せ
酸っぱい胃液と混ざってせりあがれ
撒き散らせ 降らせ 侵食せよ

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