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おいしい


お腹が減って 手当り次第に食べていたら
いつのまにか 君の足を口にいれていました
震えて僕を抱きしめる君は 足から滴らせて

僕は食べていました
その滑らかな肌を飲み込んで
足りなくて
食べていました

うなじにかかる髪が綺麗だったから
僕は食べていました
一本ずつ 奥歯ですりつぶして
喉の奥に流れていって

食べていました
最期のひとかけらを中に滑りこませて
震えて僕を抱きしめる腕がないのに気づき
目から滴らせて

焦がれることすらも 億劫になり
僕は何も食べなくなりました

今でも思い出すのは その味でした

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